【かがちょうちん】 |
|
|||||||||||
提灯は松明(たいまつ)に代わる携帯用灯火具である。16世期後半に篭提灯が作られ、17世期(江戸時代初期)には現在のような火袋の折りたためる箱提灯が作られた。その後、ぶら提灯、高張り提灯、弓張り提灯、小田原提灯と種類も増え、用途も灯火用から祭礼用、観灯、装飾用と広がっていく。提灯の普及は江戸時代に安価な和ろうそくが生産されるようになったためでもある。金沢では、最盛期には60軒の提灯屋があったが、懐中電灯の普及、街灯の整備等のため激減した。現在は提灯と兼業した数少ない和傘職人が、祭礼用装飾用として製作している。加賀提灯は、竹ヒゴを1本1本切断して骨にしており、岐阜提灯等のように長い竹を螺旋状に巻いた提灯と異なるため、伸びが大きく、1本が切れても全部がはずれることがなく丈夫なことが特徴である。
|
|