(平成元年3月24日県指定) |
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起源は明らかではないが、加賀藩では武士の心身の鍛練のため川狩を奨励し、武士の特権として鮎釣りが認められていた。このため、各々が工夫して鮎毛針を考案し、また、下級武士の内職としても作られていた。 明治7、8年頃釣りが一般に解放されて需要が伸び、専業釣針屋が現われ、同23年、内国勧業博覧会に出品し高い評価を受け、東京を中心に全国に販路が拡大していった。戦中、戦後苦境にあったが、近年釣人口が急増し、加賀毛針は大切に扱えば百尾以上の鮎があがるといわれ、根強い人気がある。原材料はすべて野鳥(おしどり、かわせみ等)の羽毛を使い、針からテグスが抜けにくく、姿も美しさと気品があり高度の技術を誇っている。繊細な羽毛を、極細の絹糸を使って針に巻く根気のいる仕事のため、女子職人が多く、家庭婦人の内職としても製作されている。
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