石川県商工会議所連合会
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金沢箔 (昭和52年6月8日伝産法指定)

歴史
 文禄2年(1593年)加賀藩初代藩主前田利家が陣中より国元へ金箔・銀箔の製造を命じていることから、それ以前に既に製造されていたと堆測される。その後、加賀藩の美術工芸振興策により、箔の製造が奨励された。
元禄9年(1696年)江戸幕府は江戸・京都以外で箔の製造を禁止するが、藩の庇護の下、密かに製造が続けられ、元治元年(1864年)藩の御用箔の製造が許可されると、金沢箔は質・量ともに大きく発展した。
藩政の崩壊により、箔の統制がなくなり、その保護下にあった江戸箔に代わって、金沢箔が品質の良さで市場を独占するようになり、現在では、全国生産の98%以上を占めている。
特色
 金箔づくりには、純金に微量の銀、銅を加えた合金が使われる。この合金のもつ輝きを失わせることなく1万分の4ミリ以下の厚さ(10円硬貨大のものを畳1枚の広さ)まで均一に広げる。このような職人の技術と製箔に適した気候、水質等にめぐまれたため、金沢箔の製造が他の追随を許さないものとなった。打箔機の機械化をのぞけば、江戸時代の伝統技術を残している。製箔に欠かせない箔打紙は、粘土を混ぜた手漉和紙を灰汁、柿渋、卵に浸し、1ケ月かけて仕込むもので、紙質の良否が製品に大きく左右する。
 箔は、工芸材料として仏壇・仏具、水引や西陣織など金銀糸、漆器の沈金や蒔絵、陶磁器の絵付けに使われるほか、屏風、襖紙、製薬材料、化粧品等多方面にわたって活用されている。

■主な生産地 金沢市
■主な製品名 金箔、銀箔、洋箔、金箔工芸
■主な生産組合 石川県箔商工業(協)
金沢市福久町ロ172 TEL(076)257-5572

製作工程

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